ジムで、隣の人が少し距離を置いた気がした

夜9時、住宅地のフィットネスジム

ジムに通い始めて3年になる。週2〜3回、仕事終わりに行く。

運動中に汗をかくのは当然だ。ジムにいる全員が汗をかいている。だからにおいを気にすること自体、おかしいと思っていた。

でも、気になることが続いた。


夜10時すぎ、ジムの建物の外

マシンを使っていると、隣が空いているのに、少し離れたマシンを使う人がいる。たまたまかもしれない。混んでいるときは隣に来る。ただ、空いているときに隣を選ばれないことが、なぜか多い気がしていた。

確認できない。確認する方法もない。
でも体が覚えていく。「近くに人がいると緊張する」という記憶を。


ジムのにおいは、みんなのものだ。
でもワキガのにおいは、みんなのものではない。

汗は汗でも、アポクリン腺から出るものは性質が違う。脂質とタンパク質を含む分泌液が、皮膚の常在菌と反応することで、独特の発酵臭が生じる。エクリン汗腺由来の汗とは、もとが違う。

運動して汗をかけば、エクリン系の汗は誰でも出る。でも脇の下の、あの独特のにおいは、体質によって大きく差がある。


ジムを辞めようと思ったことがある。
「自分が行くと迷惑になるかもしれない」という気持ちが、じわじわと大きくなっていったから。

でも運動自体は好きだった。走ったあとの感覚も、筋肉が疲れてくる感じも。やめるのは違うと思った。

かといって、何もしないままジムを続けることも、なんとなく後ろめたかった。


体質は選べない。でも、アプローチする方法はある。
制汗剤は一時的な対処として有効だが、より継続的なケアを考えるなら、アポクリン腺の分泌自体に働きかける選択肢もある。

ジムを好きなままでいてほしい。
隣のマシンを気にしないで、走れる日が来てほしい。