「体質だから」と彼女に説明したあと、初めて調べた

夜9時すぎ、二人暮らしのダイニング

「体質だから」という言葉は、便利だ。
説明を終わらせてくれる。相手も、それ以上聞きにくくなる。

彼女に「ちょっと気になる」と言われたとき、自分は「体質なんだよね」と答えた。彼女は「そっか」と言って、それ以上は何も言わなかった。

でもその夜、はじめてちゃんと調べた。


深夜0時すぎ、寝室の隅

「体質だから仕方ない」と「体質だから何もできない」は、違う。
調べてみるまで、その区別をしていなかった。

ワキガは遺伝的な要素が強い体質だ。アポクリン腺の数と活動量は、生まれつきの部分が大きい。これは本当のことだ。だから「体質だから」は嘘ではない。

でも、ケアの選択肢がないわけでもない。アポクリン腺の分泌を抑えるアプローチ、継続的なケアアイテムの使用、極端なケースでは医療的な選択肢まで、いくつかの方向がある。

「体質」を言い訳にして、選択肢を見ないままにしていただけだった。


彼女が「そっか」と言ってくれたことは、ありがたかった。
でも「そっか」の裏に「それって変えられないの?」という気持ちがあったとしたら、自分はその問いに向き合わなかったことになる。

調べ始めたのは、そのことが引っかかったからだと思う。


体質は変えられない部分が多い。でも、それとどう向き合うかは選べる。
「調べる」という行動を、もっと早くしても良かったと今は思っている。