7時間寝ても、午後3時には目をこすっている

平日午後3時15分、オープンオフィスのデスク

昨夜は早めに寝た。

11時には布団に入って、気づいたら朝だった。スマホのアラームより少し前に目が覚めて、「今日は珍しくよく眠れたな」と思いながら起き上がった。時計を確認すると、6時間半か7時間は寝ている。悪くない数字だ。

でも、午後になるとわかる。体がついてきていない。

昼食を終えて少し経ったころ、目の奥が重くなってくる。会議中に視点が定まらなくなる。パソコンの画面を見ているのに、文字が滑っていく感じがする。目をこすると少し楽になる気がするから、また目をこする。でも根本的に何かが解決されるわけではない。

「7時間寝たはずなのに」という言葉が、頭の中でぐるぐるする。


朝7時、ベッドサイドの木製ナイトテーブル

睡眠時間と睡眠の質は、別の話だ。

これは頭でわかっていても、体で実感しにくい。「7時間」という数字には安心感がある。十分な時間を取ったのだから、疲れが取れているはずだ、という期待が自然に生まれる。でも、その期待と体感がずれるとき、何かが起きている。

睡眠には段階がある。浅い眠り(レム睡眠・ノンレム睡眠の軽い段階)と、深い眠り(ノンレム睡眠の徐波睡眠)が交互に現れ、一晩に4〜6サイクル繰り返される。疲労回復や記憶の整理に特に重要とされているのは、深い眠りの時間だ。

7時間布団の中にいても、その中に深い睡眠が十分に含まれていなければ、体は「十分に休んだ」とは感じない。浅い眠りの繰り返しは、時間を費やしても疲れを取りきれない。

深い眠りが減る原因はさまざまだ。アルコール、ストレス、スマホの光、室温の不適合、年齢による変化。思い当たることが一つや二つある人は少なくないはずだ。


午後3時前後に眠気が来ること自体は、ある意味自然なことでもある。

人間の体内時計には、午後の早い時間帯(13〜15時ごろ)にもう一度眠気のピークが来る仕組みがある。これはサーカディアンリズムと呼ばれる概日リズムの一部で、昼食とは直接の関係がない。昼食後に眠くなるのは「炭水化物のせい」とよく言われるが、それ以前からこの時間帯は眠くなりやすいように体が設計されている。

ただ、夜の睡眠が十分に深くとれていれば、この午後の眠気はある程度コントロールできる。逆に、夜の睡眠の質が落ちていると、午後の眠気が耐えがたいレベルになる。「7時間寝ているのに眠い」という状態は、夜の睡眠の中身を見直すサインかもしれない。


目をこすりながら、自分は何を期待しているのだろう、と思うことがある。

こすっても眠気は取れない。でも何かしないといられない。それくらい、体が「休みが足りていない」と訴えている。

数字で満足しようとしていたのかもしれない。7時間という時間を確保したことで、「やれることはやった」と安心していた。でも体はそう言っていない。時間より、どれだけ深く眠れたかの方が大事だとわかっていても、深さは目に見えない。だから管理しにくい。

今夜も7時間眠ることはできるかもしれない。でも、その7時間の中身を変えることを、少し意識してみようと思っている。眠りの量ではなく、眠りの深さのことを。