家族からの指摘という、もっとも近い距離からの声。妻が窓を開ける頻度、子どもの素朴な一言、実家で気づいた父のにおい。家族との距離だからこそ届く、加齢臭についての6つの調べもの。
小学2年生の息子が、廊下の前でぴたりと止まった。
父の家に二人で行くようになったのは、父が一人暮らしになってからだ。
気づいたのは、何年か前の帰省だった。
最初に気になったのは、冬の終わりごろだった。
「ねえ、じいじの家のにおいがする」
「最近、洗濯物がなんか違う気がする」